アスペルガー社会人のBlog

『降りていく生き方―「べてるの家」が歩む、もうひとつの道』 横川 和夫

「べてる」本、第2弾。
著者は共同通信社会部記者の後、フリージャーナリスト。
教育問題を取材していく中で「べてる」にたどり着き、
川村医師、向谷地PSW、当事者の方々への取材をまとめたとのこと。

本書で自分が最も興味を持ったのは、
統合失調症の爆発(キレル)のメカニズムであった。
以下で簡単にまとめてみたい。

①何故爆発するか。
語るというスキルがなかったから、いじめとか偏見とか依存関係とか、ネガティブな習慣をこころのゴミ箱にずっとためこんでいて、それがエネルギーとなって、なにかの認知障害によって爆発に作用していたんだということです。そして爆発すると、自分も傷ついて、後悔して反省するんですけど、引きこもったら対人関係がなくなるから、薬を飲まなくなったりして妄想とかの病状が出てきます。…その病状が出てくると爆発に向かうんです。というのも、このまま一生涯、この苦しい状態が続くのかと考えたら、つらくなるんです。だからつらさから逃れるために、リセット作用が働いてふたたび爆発する。リセット作用ですべてをチャラにする。

②何故爆発が繰り返されるか。
爆発することによって効果があると、からだが知っているから、爆発に依存する。当事者が、爆発に依存するというメカニズムを理解し、自覚し、悪性の爆発ではなく、良性の爆発にきりかえていくことが必要。

③良性の爆発にきりかえるためには
言葉を獲得する、つまり自分の思いや気持ちを話すことが出来るようになると、爆発をおこさなくてもすむようになっていく。

④言葉を獲得するには
安心していられる人間関係、弱さを口にしても誰も足をひっぱらないことが分かって初めて、弱さを口に出来るようになり、言葉を獲得できる。また安心していられる人間関係の中で、自尊心も向上していく。

自分のパニックも基本は同じメカニズムではないかと推測していた。
自分の場合は、マイノリティでありコミュニケーションの障害もあるため、
共感をえられにくく、人間関係を構築しにくい。
安心していられる人間関係が構築しにくいため、言葉が獲得できない。
言葉が獲得できないため悪性の爆発しか方法がない。

良性の爆発にきりかえるため、何をすべきか、
自分自身を見つめなおし、考えてみる必要がありそうだ。

降りていく生き方―「べてるの家」が歩む、もうひとつの道
横川 和夫

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by abcde354 | 2006-11-15 00:24 | 読書 | Trackback | Comments(2)
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Commented by Zack-Balan at 2006-11-15 06:31 x
「ぺてるの家」名前だけは知っていましたけど、
どういうところか知らなかったので一連のエントリ勉強になります。
ブログも、良性の爆発の一種じゃないでしょうかね。
私はブログに癒されています。
Commented by abcde354 at 2006-11-15 22:21
コメント有難うございます。
ブログも良性の爆発でしょうかね。

「べてるの家」は現在マイブームになっています。
"こだわり"の領域に達しないよう、気をつけなくてはいけません。
<< 『チャレンジする心―知的発達に... アスペルガー当事者の就労に関する記事 >>


成人アスペルガー症候群当事者とうふ(2006年確定診断済)が綴る、アスペルガー的社会人生活。
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